『どんどん橋、落ちた』綾辻行人の書評です
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『どんどん橋、落ちた』綾辻行人

 何か良質のミステリを読みたいと思って、ネットでいい本はないかと探していて見つけたのが本書である(ネット上でけっこう面白いとほめられていた)。

 本編の作者、綾辻行人氏は本格ミステリを数多く書いている人らしい。日本のミステリはあまり数多く読んでいないので、綾辻作品を読むのは今回がはじめてである。

 読み始めてすぐに、ちょっと変わった構成のミステリであるということに気がついた。人の名前や地名にやたらとアルファベット(イニシャル?)表記が目立つし、どうやら“犯人当て小説”の形態をとっているらしい。それに、目次の前に注意書きとして「この作品集は並べられた順番どおりにお読みください。」と書いてあるところをみると、中短編5話をまとめた作品集になっているようだ。

 そんなわけでわりと期待して読み始めたのだが、残念ながら私にとってはそれほど楽しめるものではなかった。中味が5話に分かれていて、1話1話がそれほど長くなかったので読了することはできたが、そうでなかったら途中で投げ出していた可能性が高い。

 全体の構成が変わっているという点は意欲的でいいのだが、作者が本格ミステリ作家だけに、読者の裏をかこうとする意図が強過ぎて、ちょっと入り込めないという感じがした。いわゆる謎解きが好きな方にとってはいいのかもしれないが……。

どんどん橋、落ちた
発  行:1999年10月9日
出版社 :講談社
ページ数:358ページ

ここからは小説の内容について触れるため「ネタバレ注意」。まだ本書を未読の方は読まないでください。

P.120
『ソロモンの指輪』と云(い)えば、刷り込み(インプリンティング)理論で有名な動物行動学者コンラート・ローレンツ博士の名著である。

 これはちょっと興味深い本。

 ※変則ミステリとして動機探しというのはおもしろいかも(人間の行動には必ず意味があるのだろうか)。

 ※本格ミステリの基本的なルール
  ・ノックスの十戒
  ・ヴァン・ダインの二十則

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